多重債務の被害者を救済するためには、国・自治体をはじめ、関係団体の取り組みが緊急の課題となっています。

国・自治体の取組み

貸金業法の上限金利引き下げと総量規制によって、新たな多重債務者の発生は抑制されるとしても、現在の被害者を救済していくには、国・自治体をはじめ、関係団体の取り組みが緊急の課題となっています。

 

課題

 

国は、内閣官房に「多重債務者対策本部・有識者会議」を設置し、
2007年に「多重債務問題改善プログラム」を発表し、下記の4つの柱を骨子としています。

 

 

 

相談窓口の整備・強化

相談窓口については、市町村に対して相談窓口や消費者生活センターによる相談体制を整備し、2010年の改正貸金業法の完全施行時には、どこの市町村でも適切な対応が行われる状態を求めています。

 

 

顔が見えるセーフティネット貸付け

既存の社会福祉協議会による生活福祉貸付け等を受け皿とし、新たに各地域において消費者向けセーフティネット貸付を行う。

 

 

金融経済教育の強化

ヤミ取締強化

 

 

生活再支援活動

 

岩手信用生協の取り組み

全国で最初に生活再支援活動を手掛けたのは、岩手県消費者信用生活協同組合(1969年設立。現、岩手信用生協)です。
相互扶助の理念に基づき、高利貸しに対置する貸付事業を通して、生活向上を図ることを目的に設立されました。

 

 

1989年には、多重債務者問題の相談と解決を目指して、消費者救済資金貸付制度を創設しています。
貸金事業は約1万8,000人の組合員出資金9億円と、岩手県内の全市町村11億円の委託による銀行借入金を活用し、岩手・青森両県在住の組合員を対象に貸付を行っています。

 

 

2010年末の貸付残高は54億300万円で、相談センターには年間5,000人が訪れています。
岩手信用生協の貸付制度には下記の2つがあります。

 

  • 消費者救済資金貸付制度

全自治体・弁護士会・消費者問題対策委員会・地元金融機関との連携による多重債務問題の解決を目的とする相談と、債務整理資金を貸し付ける制度で、金利は9.22%、貸付限度額は500万円です。

 

  • 生活再建資金貸付制度

家計の改善や生活向上に役立つ生活資金を貸し付ける制度(事業資金は除く)で、債務整理をしたことで銀行から借り入れできない場合でも利用できます。
金利は8.98%、限度額は100万円です。